Lambdaカクテル

京都在住Webエンジニアの日記です

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Airframe RPCでRxRouterにコンストラクタ引数を渡すにはbindを使う

先日Airframe RPCで遊んだ。 blog.3qe.us が、Routerをインスタンス化するときにコンストラクタ引数を渡せないという問題があった。 import wvlet.airframe.http.netty.Netty import wvlet.airframe.http._ object Server extends App { // Create a Router …

Scalaユーザから見たNext.jsの楽しさ

最近所用でNext.jsを集中的に触る機会があった。一番好きな言語はScalaで、仕事でもプライベートでもよく書いているのだけれど、Next.jsの体験がとても良く、楽しかったのでたくさん試行錯誤したくなった。この体験を良い感じにScalaに還元できたら面白いな…

ScalaのRPCライブラリAirframe RPCを使うとNext.js風に簡単にサーバ=クライアント通信できる

Scalaの便利かつモジュラーなライブラリ群であるAirframeシリーズに収録されているAirframe RPCで遊んでみたところ、とても面白かったので紹介。 wvlet.org wvlet.org あらすじ Airframeとは Airframe RPC Scala(JVM)とScala.jsとでサーバクライアント通信を…

自前でOG:Image生成メカニズムを構成する方法

こういう画像を作る仕組みを作った。 画像を生成したい人は世間にそこそこいるかもしれないし、自分は比較的?簡単な方法でそれを達成した。せっかくなのでやり方をみんなに教えようと思ってこの記事を書いている。 全てのソースコードは以下にOGImagekunと…

ScalaTestでのテスト処理の前後に特定の処理を実行する方法

ScalaのテストフレームワークであるScalaTestでは、他のテストフレームワーク同様に、各テストの前後に特定の処理を挟むためのbefore / afterの仕組みが用意されている。 環境 Scala 3.3.0(2系でも変化はないはず) ScalaTest 3.2.17 各テストの前後に処理を…

関数型言語で登場する高カインド型(Higher-Kinded Types; HKT) と(* -> *) -> *みたいなやつの早わかりメモ

高カインド型(Higher-Kinded Types; HKT)とその表記について勉強したのでメモ。高階関数を知っているレベルからHKTをどう表記するかまでメモする。プログラミング言語として主にScalaを用いているが、Scalaでしか分からない概念は極力排している。知ってる部…

Kyoto.js 20で『ブログ内引用グラフを自作して引用一覧を作った話』を発表しました #kyotojs

Kyoto.js 20で掲題の通りの発表をLTとしてやらせてもらいました。資料は以下です。 www.3qe.us kyotojs.connpass.com 動機 僕はここ最近Scala.jsというAltJSテクノロジーを追いかけているのですが、ちょうどKyoto.jsがあるという情報を聞き付け、ここ最近の…

Scalaで文字列から数値を得るには.toIntOptionがオススメ

Scala 2.13以降では、文字列型Stringから各種の数値を得るためのメソッドが標準ライブラリに用意されており、これを使うことで簡単に文字列から数値を得られるようになっている。parseIntやtoIntと違ってエラーを起こさないので便利。 //> using scala 2.13.…

刮目せよ!! 2023年秋、TS連携もファイルサイズもUIもイケるようになった最近のScala.js事情の紹介

最近Scala.jsの話をすると結構な人がRTしてくれる。TypeScriptの他にAltJSには今どんなのがあるのかな、という話に引用RTでScala.js今アツいですよという話をしたら結構ウケた。世間的にはTypeScript alternativeに興味がある人も多いようだ。一方、ネットに…

RSSフィードをDiscordに流せるツール『rss2discord』のご紹介

RSSをDiscordに流したいって思ったこと、ありますよね?私もそうでした。しかしながら調べてみると単体でRSS配信を行うツールはないようで、なんでもできる多機能botがそのうちの機能の1つとしてRSS機能を提供していたりする。けどRSSを配信するためだけに別…

Scalaわいわいランドに参加するボタンをブログにつけました

プログラミング言語Scalaの日本語コミュニティとして、ScalaわいわいランドというDiscordサーバを運営している。 メンバーは順調に増えている一方、これから学ぼうという人にリーチしてほしいので定期的にTwitterで宣伝しているのだけれど、どちらかといえば…

ScalaのCatsにifMという便利なやつがある

ScalaのCatsにifMという便利なやつがある。IO[Boolean]に対して条件分岐を適用して、trueの場合とfalseの場合とで異なるIOを返すというもの。別にIOでなくとも良くて、Monadなどの仲間であればifMは定義されている。例えばOption[Boolean]に対してもifMが使…

Scalaのfs2でIOの実行結果をストリームに戻すにはevalMapを使う

プロのfs2使いにとっては常識なんだろうけど、常識がないからこうして勉強している。 fs2: 3.9.2 import cats.effect.IO import fs2.Stream val heavyProcess: String => IO[Int] = ??? // すごい時間がかかって返ってくる val stream = Stream("The answer …

Scalaのfs2でクソデカ文字列ストリームを特定のデリミタで分割して処理する

巨大テキストファイルが--------\nとかで区切られていて、その単位で変形して使いたいときに使える技。クソデカといっても今回は10MiBくらいでした。ぜんぜんデカくなくてごめんね。 fs2のバージョンは3.9.2。 いきなり解を示すと、.repartition(s => fs2.Ch…

RFCで標準化されたバイナリ・シリアライゼーション・フォーマットのCBORとライブラリのBorerを試してみた

先日@110146氏とごはんを食べていたのだが、そのときにBorerというライブラリがおもしろいという話を聞いたので、試しに使ってみることにした。他にもSmithyやDeep Java Libraryといったライブラリの話も聞いたので、順に書いているというわけ。 CBOR CBORと…

Scalaの難しさをインターネットから集めてみる

Scalaは難しいと思われたり敬遠されがちである。Scalaの難しさについてTwitterなどでアンケートをとったり、ネットでググって意見を吸い上げてみた。議論の叩き台にするみたいな用途を意図しています。 ご意見や記事募集中です。できればTwitterじゃなくて記…

これだけ読めばOK!Scalaの環境構築2023

自分は、仕事でScalaを数年間・プライベートな経験を含めると10年弱のScalaの経験がある、そこそこの熟練Scalaエンジニアだ。チームにメンバーが入ってきたり他人に勧めるたびにScalaの環境構築を教えている一方、最新の知見を反映した記事が無くて他人に勧…

Scala CLIのJMH機能を使ってコレクションのベンチマークを取ってみた

Scala CLIにはJava Microbenchmark Harness (JMH)を使ったベンチマークを取るための機能がある。JMHでは、いくつかのアノテーションをつけてプログラムを起動することで、自動的にパラメータを調整したベンチマークを実行してくれる。ベンチマークはメソッド…

入門Laminar: 0. もうひとつの世界のReact -- Laminarをビルドする

この記事はScala.jsのUIライブラリであるLaminarをステップバイステップで学習していこうという記事の第一弾だ。 いくつかの記事に分けて、現時点で自分が知っているLaminarの知識や知見をまとめていくつもりだ。 あまりどのような構成にするかは考えていな…

一定時間ホバーするとイベントがトリガーする仕組みをLaminarで実装する

実装する必要があったので、一定時間特定の要素にマウスホバーするとイベントをトリガする処理をLaminarで実装してみた。思っていたよりも直感的に書けた。 LaminarとはScalaJSのフロントエンドライブラリ。かなりざっくり言うとReactやVueの仲間といったと…

ScalaプロジェクトをMaven Centralにpublishするメモ

この記事はScalaプロジェクトをMaven Central Repositoryにリリースして全世界から使えるようにする手順をまとめたものである。作業は大別してSonatype側とビルドツール側とに分かれる。今回はビルドツールとしてMillを利用したが、作業の過半は同じである。…

Scala 3.3.0でunused import/variablesのチェックを有効化するには-Wunused:allを使う

未使用のimportや値を検査するコンパイラオプションとMetalsやScalafixとの関係について調べたメモです。コンパイラまわりの実装を追いきれていない可能性があるため、間違っていたらご指摘いただけると嬉しいです。 かつてScala 2系ではunused importなどの…

CatsのfoldM(foldLeftM)を勉強した

foldMについてちょっと勉強したのでメモ。 文脈 おさらい: foldLeft foldM foldMの振る舞い 発展例: ルールエンジン foldMの出番 まとめ 文脈 このへんの会話が流れてきたけど、そういえばfoldM使ったことなかったな、と思った。 やはり traverse … traverse…

Scala Stewardを自分のOSSに導入する方法(5分で可能)

Scala Stewardという、自動的にScalaの依存性をアップデートしてくれるソフトウェアがある。ざっくり言うと、Scalaに特化したRenovateやDependabotみたいなやつ。 github.com 謎のゆるいネコがマスコット 以下のようなPull-Reqを作ってくれる。どうやらbuild…

CoursierでScala CLIをアップデートできないときはcsをインストールし直すと良い

プログラミング言語Scalaには、Scala製のツールやアプリケーションをインストールする基盤としてCoursierというソフトウェアが用意されている。グローバルに使うソフトウェアをインストールするのに主に使われ、振舞いとしてはnpm install -gに近い。 get-co…

Millのテストディレクトリはsbtと構成が違うので注意

ScalaのビルドツールであるMillでテストを書こうとしたらsbtとディレクトリ構成が違っていて詰まっていたのでその違いを記しておく。 % mill --version Mill Build Tool version 0.11.2 Java version: 18.0.2, vendor: Amazon.com Inc., runtime: /home/wind…

ScalaのビルドツールMillが生成するUberjarはZIPファイルの面白仕様を使ってシェルから直接実行できるようになっている

プログラミング言語Scalaで最もよく使われているビルドツールといえばsbtだ。起動しっぱなしのインタラクティブ仕様なsbtがやや鈍重なきらいがある一方、もう1つのビルドツールであるMillが開発されており、こちらではnpmのようなシェル単位の操作体系を指向…

sbtの依存性定義でたまに見るtestやprovidedとは何か--コンフィギュレーションについて学ぼう

sbtはかつてsimple build toolと呼ばれていた(今は酢豚の略とされている)。しかしビルドツールというのは本質的に難しい。複数の依存性を解決し、コンパイラ達が吐き出す成果物を統合し、1つあるいは2つ以上の最終成果物にしなければならないのだから、複雑…

sbt-packでScalaのDockerイメージを作る

以前、sbt-native-packagerでScalaのDockerイメージを作る方法を紹介した。今回はsbt-packを利用した、より軽量な手法を紹介する。 前回の記事はこちら: blog.3qe.us sbt-pack: 1つのディレクトリにまとめる君 sbt-packを聞いたことがなくても、sbt-assembly…

Scala 3から導入されたParameter Untuplingが便利

Scala 3でParameter Untuplingという機能が追加された。この機能は従来Scala 2で問題となっていたタプルまわりの取り回しを大きく改善する。 Parameter Untupling 従来、F[(A, B)]のような型(例えばSeq[(String, Int)])に対してmapを行うときは、caseを使っ…

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