今日は鴨川のほとりに座っていました。鳩がばさばさ二羽がやってきて僕の周りをくるくると周ると、しばらくしてどこかへ行ってしまいました。低い川の飛沫の音が残りました。ごうごうと聞こえる先から目線を戻すと、アリが忙しそうに歩いていました。久しぶりに虫の世界を見た。遠足と飯盒とカレー、そして怖い話。花火。急に悲しくなって、コロッケを買って帰った。自然の息吹にはそんな力があるものだ。
鴨川で一人腰掛けていても、誰が私のことを気にするでしょう。誰が後ろ指を指すでしょう。みんなの川なのです。鴨川とはそういう場所、みんなの裏庭。 さいきんそんな場所が少なくなっていて、悲しんでいます。
もうすぐ25になりますが、僕はまだまだ子供だなあと思います。周りの大人がきちんとしているのが気になって、くっと見栄を張ってしまうものです。でも大人になるのはずっと難しいのです。だから心の中に少年を飼っています。大人でいることが辛くなったときは、少年によしよしと肩を叩いてもらいます。