Lambdaカクテル

京都在住Webエンジニアの日記です

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日常が永遠に続いていく感覚

今の日常がずっと続いていくだろうという期待のような感覚が存在すると思っていて、だいたいの人は普段はこのモードで暮らしている。そして時折事件とか珍しい事が起こると、非日常モードにシフトして、しばらくすると元の落ち着いた状態に戻る。日常系アニメを見ているときのような、なだらかな感覚。

でもたまに非日常モードにギアが入ったまま戻ってこなくなってしまう人もいて、ずっとそわそわしたり、緊張感が心の中に鋭く巣喰っているようになったり、心にもやがかかったようになったりする。特に身近な場所で事件が起こったり、非日常の当事者になってしまった場合はよくこうなるのではないか。

自分の場合も、高校生のときに震災が起こって、世の中がどんどん破壊される、みたいな現象にショックを受けて以降、ずっと世の中や社会の事を考えるようになったりしていて、今思うと非日常モードに入ったまま戻ってこられなくなっていたのだなと思う。寝ても覚めても、ずっと同じような事を考えているというか、自分の事ではなく社会の事を考えているような、そういう自我が溶血しているような感覚。群集心理とでも言うべきか。特定の話題に極めて鋭敏に反応してしまう、みたいな状態になりがちだった。

そんな中、ふと日常の感覚を取り戻した。理由ははっきりわからないのだけれど、世の中放っておいてもまあ大丈夫そうだな、みたいな安堵感を得たとか、自分の仕事ぶりに自信が持てるようになったとか、単純に震災から10年以上も経過して、傷が癒えてきた、みたいな要素もあると思う。自分を取り巻く世界のイメージが、今にも崩れそうな沈みゆく氷床みたいなイメージから、もっと普遍的で、実体がそもそも存在しないような、頼まれなくても勝手に生起するもの、といったイメージへと変化してきた。

けっきょく自分が戻ってこられた理由は分からずじまいなのだけれど、その一方で、世の中にはガツンと人に衝撃を与えるための基盤がどんどん整ってきていて、そういう環境でショックを受けた人は本当に10年くらい棒に振ってしまうかもしれないと思った。なんというか、人間の感情を効率的に揺さぶって群集へと変化させてしまうためのテクニックがどんどん発展していくような感じもする。

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