Lambdaカクテル

京都在住Webエンジニアの日記です

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Devin 感想 (驚かない)

最近Devinを使っていて、試しに色々やらせている。印象や、こういう局面で強そう、といったことをメモしておく。

印象

それほどAIが賢いわけではない。Claude Sonnet 3.7を使ってるのと同じような感じ。たまに筋違いなPRを作ったり、古い作法でコードを書いたりするので、たまにそれを嗜めたりする、といった具合。おおむね、ちゃんとソースコードを見てくれるっぽいので、滅茶苦茶なコードは書かなくなっている。

それよりも便利なのは、勝手にPRを作ってCIの様子を見てくれたり、テストも勝手にやるので、基本的に放置していてよいこと。

エピソードとして、面白がって「語尾は『〜だデビ』にして」と設定しておいたら、作るプルリクの文面もあまねく「〜だデビ」になってしまったので戻した、ということがあった。

どういうときに便利そうか

同僚も言っていたことだが、普通はやったほうがいいんだけど手が足りていなくてやれていない、といったプロセスを履行させるのに非常に強いと思う。例えば、最近できたコンポーネントにCIがついていないので最低限typecheckを入れたい、とか、github actionsのバージョンを固定したいのでpinactを導入してほしい、といった、やりかたが決まりきっていて、やろうと思えば手数だけでやれる、といったことをDevinにやらせると良さそう。

本格的な機能開発に使えるかはまだよくわかっていない。プロジェクト全体を貫く常識や作法といったものを明文化しておかなければ厳しいものがあると思う。その意味では、あらゆるものが明文化されているSI?的な業界では今後自動化が進むのかもしれない。結局のところ、我々が求めているものを明文化して記述する、という能力が必要になることは変わらない。その過程で仕様を明確化する必要があり、それはAIの職掌ではないことも。それは我々が普段からずっとやってきたものだから、「わざわざコードを書かずに手が動かせるようになった」という感じの印象がある。

ウェブ開発者のうち、いちばん楽しい(あるいはいちばんウンザリする)、ただ寡黙に手を動かし、ガチャガチャと型パズルないしテスト回しをやる時間がなくなりつつある、ということでもある。じゃあプログラミングの素養が不要になるのかというとそういうはずもなく、料理長は立ってるだけかもしれないが当然料理ができなければならないのと同じだ。

togetter.com

結局労働強度が上がって、得しているのは資本家では?というプロレタリア的な気持ちが湧き上がってこないではないが、ひとまず今のところは楽ができて嬉しい、と思っておくことにする。

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