キュートなものが実は好きだ。なんだか安心してしまう。愛、的なものが形を伴っていたらこんなだろうといったものを見ると元気が出てくる。この感覚は永らく忘れていたけれど、そういう価値観がぽつぽつと地面を濡らしていって、気がつけば隣にいた、といった感じ。
例えばマニキュアはキュートだと思う。指先に色を差して、手に取るすべてのものに美が添えられる。私は男だから自分から塗ることはないのだけれど、気分屋の親に塗ってもらったり、昔付き合っていたロックな彼女に塗ってもらった時は、愛おしさと嬉しさで、見せびらかしたいようで隠しておきたいような、小粋さに浸ることができた。
そこで、適度にキュートな生き方をしたいと思った。