Lambdaカクテル

京都在住Webエンジニアの日記です

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2023-01-01から1年間の記事一覧

SN bindgen: CヘッダファイルからScalaの型定義を生成する + ネイティブにtree-sitterを呼び出してみた

ScalaをネイティブバイナリにコンパイルするプロジェクトであるScala Nativeというのがある。 scala-native.org 2023年現在では多くのScalaライブラリがScala Nativeに対応しているため、特に難しい対応をしなくてもネイティブバイナリを得られるようになっ…

今年買ったもの 2023

今年はリモートワークが一段と進み、人間関係に変化があったり無かったりし、仕事もそこそこ進んだ、そんな一年であった。 だいたい自分はちょっとデカいものを買ったら自慢してやろうという下心で記事かなにかに書いている。中には書いていないものもある。…

Node.jsのmkdtempはprefix指定が独特で注意が必要だけど、他の言語は大体普通だった

ハマったので後学のためにメモを残しています。うえ〜ん 一時的にファイルシステムにファイルやディレクトリを作りたい、ということはよくある。ただし適当な名前で作成すると名前が被って事故の元になってしまう。このため、各プログラミング言語には一時フ…

SandSをLinuxでやってる人はxremapを導入してxmodmapとxcapeを捨ててください

自分は日本語入力効率化のためにずっと昔からSandSを利用している。SandSとはSpace and Shiftの略で、以下のようなキー入力のカスタマイズのこと。 スペースキーの役割をシフトキーにする ただし、スペースキーを単発で押して離したときはスペースキーとして…

Cloudflare WorkersにScala.jsをデプロイした

意外とやったらできたので記事にします。 実際に動いている様子はこちら。 cloudflare-worker-scala-exercise.pages.dev ソースコードはこちらです。 github.com 感想 やること Cloudflare Workersってなによ 目指す構造 Scala.jsを書く project/plugins.sbt…

動画・音楽ファイルの秒数を算出するにはffprobeを使うと便利

動画ファイルや音楽ファイルの長さを知りたいことがある。例えばファイルをエンコードし直して一定のファイルサイズに収めたいときなどは、ターゲットとなるビットレートを算出するために秒数を得る必要がある。 メディアファイルの秒数を得るには、ffmpegに…

関数型プログラミング: map結果を引数とのペアにしたいときはStateが便利だったりする(StateTもあるよ)

この記事では、Scala 3と関数型ライブラリであるCatsを時折使いつつ、Stateモナドを利用することでmap結果にうるおいを与えられるという話題を紹介します。 よくある処理: mapしてからペアにする まあまあよくある: メソッドはたまに値返さないことがある ま…

初心者向け: Scala CLIでScalaをはじめよう

この記事は Scala Advent Calendar 2023の19日目の記事です。19日って「あ〜今月が終わる」ってなるちょうど良い塩梅の日付ですね。 qiita.com この記事では、Scalaの総合ツールであるScala CLIを利用する様子を紹介し、Scala CLIでScalaのちょっとしたアプ…

マイクロサービスコンビニ弁当アーキテクチャ -- コンビニ弁当容器とカトラリーのライフサイクルを合致させることにより一時的結合状態を解消する

コンビニ弁当の空き容器が部屋に放置されがちで、それは端的に言うと自分がズボラなだけなのだけれど(Q.E.D.)、どうしてこうなってしまうのかということを考えていた。すると意外なところに答えがあった。 最近自分は『モノリスからマイクロサービスへ』を…

Scalaで一定のコレクションを無限に繰り返すようなストリームを作る

このような、一定の要素を無限に繰り返したリストが欲しいことがある。無限に続くリストは通常のリストでは扱えないため、ストリームを使わなければならない。Scala 2.12まではストリームのためにStreamを使い、2.13以降はLazyListを使うことになっている*1*…

リモートワーク大時代に来るアーキテクチャ、それは疎結合

なんかタイトルでデカく出てしまったけど、リモートだと疎結合なアーキテクチャのがうまくいくね、という経験をしたという話。特にオチはないです。ソフトウェア設計が好きな皆様のおやつとして読んでください。 COVID-19でリモートワークが拡大した 最近や…

シンプルで使いやすいマイクロHTTPフレームワーク『Cask』を紹介するよ

今日はScalaで動作するマイクロHTTPフレームワークであるCaskを紹介したいと思います。Scalaを見る目が変わると思います。Scalaはけっこう複雑寄りのエンタープライズグレードの超強いライブラリが多いような気がするのですが、今回ご紹介するのはとてもeasy…

AWS Lambda FunctionをScala.jsで書いて爆速Scalaを満喫しよう

この記事は、Scala Advent Calendar 2023の5日目の記事です。 qiita.com 大遅刻してしまいましたが、Scalaは遅延評価できるのでモーマンタイですね。 この記事では、Scalaをクラウドネイティブな環境で使う例の紹介として、ScalaをJavaScriptコードにトラン…

Node.jsのストリーミングAPIにPromise版が生えていた、こっち使うと便利そう

昨日こういう記事を書いた。 blog.3qe.us ↑ではがんばってパイプラインが送るイベントを監視してPromiseでラップしていたけれど、実は公式にPromise版のAPIが提供されていた。 nodejs.org これを使うといい感じに入出力が終わったタイミングで完了するような…

Node.jsでGoogle Cloud Storage上のファイルからファイルへ、変換しつつ保存する

マニアックなネタだが割とハマったのでメモっておく。 Google Cloud Storage 詳細は割愛するが、要するにAWS S3のGoogle版である Node.js SDK Node.jsにはGoogleまわりのSDKが提供されていて、Cloud Storageを操作するためのSDKも用意されている。 cloud.goo…

『データ指向プログラミング』読んだ / OOP以前とDOPとの対比と差分などについて

先々月あたりに邦訳が出た『データ指向プログラミング』を読んだ。めちゃくちゃざっくり言うとオブジェクト指向における「データと振舞いの一体化」というドグマを手放させるもので、めちゃくちゃざっくり見るとC言語的な構造化プログラミングの世界に回帰す…

Node.jsでCloud Storageのファイルをストリーミングしてffmpegに渡したかったけどffmpegはFIFO非対応っぽい

所用で、Cloud Storageにある動画ファイルをopus(音声)形式にエンコードしたかった(Node.jsとffmpegで)。 動画ファイルがデカいのと、生成されるopusは小さいので、いちいちストレージに保存するのが手間だと考えた。そこで、間にmkfifoして作った名前付きパ…

冬をエンジョイする

ここ数日はまだギリ耐えられていたのだが、ついにガチめに京都は寒くなってしまったので困っている。毛布とかの準備を(一応)進めているけれど、何年住んでてもこの寒さに慣れない。 とはいえ冬は冬で風情があってよいもので、アロマキャンドルを出してみたり…

PyPIのScala版、Scaladexにコントリビュートした

Scalaのライブラリを検索・一望・依存性定義をコピペできたりする便利なサイトであるScaladexにコントリビュートした。という話を自慢するだけのエントリです。 Scaladexとは ScaladexとはRubyにおけるrubygems.org、PythonにおけるPyPIの、Scala版である。…

Google CloudのCloud FunctionsでScalaを実行する

仕事でCloud Functionsを触る機会があったのでメモ。この記事はScala Advent Calendar 2023の2日目の記事です。 qiita.com 昨日の記事はこちら。 zenn.dev AWSがLambdaを提供しているのと同じく、Google CloudはCloud Functionsというサービスを提供している…

秩序があると混沌よりも良いんじゃ(プロジェクト遂行における創発段階においても段取りや問題探索空間の縮小が必要という話)

同僚と1on1していて面白い話をしたのでメモ。 プロジェクトの不確実性 前提として、自分はソフトウェアエンジニアとして働いているのだが、0→1的な仕事の場合、プロジェクトは最初は不確実で混沌とした状態にあり、しばらくの創発的な状況を通過していくこと…

個人コミュニティはDiscordでいい気がする

昔はSlackで自分しかいないワークスペースを作っていたんだけど、webhookまわりの設定がいろいろ面倒で、雑にwebhook urlを生成して使えるDiscordのほうが何も考えなくていいなと思うようになった。フィードとかを流したいし、各種botの実験場にしたい。 Twi…

OpenAIのAudio Transcription APIで遊んだ

最近OpenAIがオーディオ系のAPIをいくつか出していた。といってもけっこう前の話だ。 そんな中、最近OpenAIが色々なサービスを展開している。自分も触って習熟しておいたほうが、面白いアイデアを思い付いたときにすぐにプロダクトを作れて役に立つはずだ。…

ウェブ開発の新しい航海者たちへ: Vitestで航路を切り開く

こんにちは!フロントエンドの世界は常に進化していて、新しい技術やツールが次々と現れるよね。そんな中、テストフレームワークの選択は、ウェブエンジニアの旅路における重要な決断だ。今回は、JavaScript/TypeScriptの開発において、新たな可能性を秘めた…

Airframe RPCでRxRouterにコンストラクタ引数を渡すにはbindを使う

先日Airframe RPCで遊んだ。 blog.3qe.us が、Routerをインスタンス化するときにコンストラクタ引数を渡せないという問題があった。 import wvlet.airframe.http.netty.Netty import wvlet.airframe.http._ object Server extends App { // Create a Router …

Scalaユーザから見たNext.jsの楽しさ

最近所用でNext.jsを集中的に触る機会があった。一番好きな言語はScalaで、仕事でもプライベートでもよく書いているのだけれど、Next.jsの体験がとても良く、楽しかったのでたくさん試行錯誤したくなった。この体験を良い感じにScalaに還元できたら面白いな…

HTMLとDOMとの違いメモ

フロントエンドをたまに遊びでいじっているのだが、HTMLとDOMって何が違うのかよくわかっていなかったので調べたメモ。 HTMLはMarkup Languageとあるように、ドキュメントをマークアップする一種のシリアライズフォーマットである。 DOM(Document Object Mod…

ScalaのRPCライブラリAirframe RPCを使うとNext.js風に簡単にサーバ=クライアント通信できる

Scalaの便利かつモジュラーなライブラリ群であるAirframeシリーズに収録されているAirframe RPCで遊んでみたところ、とても面白かったので紹介。 wvlet.org wvlet.org あらすじ Airframeとは Airframe RPC Scala(JVM)とScala.jsとでサーバクライアント通信を…

自前でOG:Image生成メカニズムを構成する方法

こういう画像を作る仕組みを作った。 画像を生成したい人は世間にそこそこいるかもしれないし、自分は比較的?簡単な方法でそれを達成した。せっかくなのでやり方をみんなに教えようと思ってこの記事を書いている。 全てのソースコードは以下にOGImagekunと…

ScalaTestでのテスト処理の前後に特定の処理を実行する方法

ScalaのテストフレームワークであるScalaTestでは、他のテストフレームワーク同様に、各テストの前後に特定の処理を挟むためのbefore / afterの仕組みが用意されている。 環境 Scala 3.3.0(2系でも変化はないはず) ScalaTest 3.2.17 各テストの前後に処理を…

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