Lambdaカクテル

京都在住Webエンジニアの日記です

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秩序があると混沌よりも良いんじゃ(プロジェクト遂行における創発段階においても段取りや問題探索空間の縮小が必要という話)

同僚と1on1していて面白い話をしたのでメモ。

プロジェクトの不確実性

前提として、自分はソフトウェアエンジニアとして働いているのだが、0→1的な仕事の場合、プロジェクトは最初は不確実で混沌とした状態にあり、しばらくの創発的な状況を通過していくことでいずれ不確実性が減っていき、最終的にはプロダクトとして結実する、という流れを辿る。

最初のうちは不確実だし、様々な可能性に目を向けることが必要な段階なので、ブレインストーミング的な感じでランダム性やクリエイティビティを誘導したりすることが多い。一方、これはビジネスなので、最終的にはプロダクトとして結実させなければならない。したがって道筋を描くための段取りはしなければならない。

よくある不確実性コーンみたいなのを思い描いてほしい。

不確実性へのアプローチ

自分は理数系の正式な教育を受けておらず、どちらかといえばいわゆる人文系な発想をしがちである。話をしているうちに、自分は必ずしも混沌や不確実性を減らそうとしていない、という考え方のクセがあるらしいことが明るみに出たのが面白かった。法律とかはニンゲンの問題なので、そもそも最初から混沌としたドメインであり、混沌さを減らす、つまり問題の探索空間を削減するという試みが必ずしも奏功するわけではないのだ。

しかし、問題の探索空間を小さくすればするほど人間が考えることが減るので、一般に良いとされている。

人間がやってるビジネスというのは人間がある目的達成(金儲け)のためにやっている秩序だった行動なので、ドメインの混沌さは減らすことができる。頭をひねったら問題の探索空間を削減できるのだ。これが自分にとっては結構新しい発見で、ニンゲンはそもそも混沌としてるでしょ、というアプローチを取りがちな自分のやり方以外にもやりようはあるんだな、と思った。

段取りをいつするか

自分は、初期段階のアイデアを出したり調査したりするフェーズではあまり段取りは不要と思っていたが、プロジェクト初期は混沌とした状態にあるため、問題の探索空間が広大であり、プロジェクトが進行するにつれて空間が小さくなっていく、という観点に立つと、プロジェクトの初期の創発的な段階にこそ段取りを積極的にやって足場固めをやるべきなのだ、という発見があった。

自分は人間のあいまいさや混沌、秩序からこぼれ落ちるものを割と愛している側面があるのだが、それはそうと混沌から脱出して秩序を作ることが人間の経済活動や自己効力感の根幹にあるわけなので、積極的に秩序を大事にしていこうかな、と思った。とりあえず部屋の掃除をした。

秩序があると混沌よりも良いんじゃ、といううミもフタもない話。

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