Lambdaカクテル

京都在住Webエンジニアの日記です

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技術

ScalaでZIPファイルを簡単に扱うならos-libが便利そう

会社では定期的にScalaの新たなトピックを確認したり共有したりする会をやっている。そこでScalaのRedditを見ていると、os-libのバージョンアップが知らされていた。 見ると最近のバージョンではos-libはZIPを扱えるようになっていた。APIも便利そうなので紹…

Scala 3でクラスフィールドの初期化順の困りを回避できるSafe Initialization機能が便利なので紹介したい

突然だがこのScala 3のコードはコンパイルするだろうか。先に正解を言っておくと「コンパイルする」(Scala 3.5.0)。 class Foo: val x = y val y = 42 では、このFooに向けて以下の呼び出しを行うとどうなるだろう? Foo().x 驚くなかれ、この式は0に評価さ…

Pulumi(Besom)でリソース名が自動的に変化するのを防ぐ

PulumiとはIaCツールである。 www.pulumi.com 競合としてTerraformとかCDK Terraformがある。PulumiはSDKを持つ好きなプログラミング言語で好きなプロバイダのリソースを記述できる面白いアーキテクチャになっていて、例えばKubernetesやCloudflare、AWSなど…

sbt-native-packagerでCorrettoを利用するにはdaemonUserUidをいじるといい

案外まとまった手順がネットになかったので放流しておきます。 どういうときに読むか sbt-native-packagerでDockerイメージを作成しようとしたら /bin/sh: adduser: command not found と表示されたとき sbt-native-packagerとは ScalaをDockerやdebパッケー…

Scalaでもコードとテストを同じディレクトリに配置できる(テストのコロケーション)

社のSlackでこういう発言を見た。 Go みたいにプログラムとテストを同じ dir に入れたい。 そういえば、テストとコードを同じ場所に配置する言語をよく見かける。こうした、テストとコードを同じ位置に置くという思想を(テストの)コロケーションと呼ぶようだ…

Play frameworkでJSONに余計なフィールドが含まれているときにエラーにするには

Reads[A]にはcomposeWithメソッドがあるため、これを利用して余分なフィールドを検出できる。composeWithは、いったん別のReadsを事前に経由させるメソッド。 Scala 3.3.0、play-json 3.0.4で確認した。 前提 まず、あるcase classと、余分なフィールドを含…

Scalaのfs2でテクニカルなStreamを作りたいときはPullを使うといい

Scalaにはfs2という非同期ストリーミング処理を生産的に行えるライブラリがある。ストリーミング処理なので、沢山のデータがどんどん流れてきたり、ビッグデータ的な情報を扱う企業でよく利用されている。 fs2.io speakerdeck.com 最初から非同期処理に対応…

なぜDBから引くときに1000件ずつchunkingするのか、説明できますか

MySQLやPostgreSQLといったRDBMSからデータを引いてくるとき、扱うデータの規模によっては、1000件ずつLIMITをかけて順に引いていくということがある。 以前slow queryが出たらよくやっていたのを思い出して、ふとこのあたりってどういう根拠があってやって…

Cats EffectのResourceで安全にリソースをむすんでひらいてしよう

Scalaの非同期処理フレームワークであるCats Effectには、非同期処理のためのバラエティ豊かな部品が沢山揃っていて、これらを組み合わせることで簡単に柔軟な非同期処理を書けるようになっている。 中でもよく登場する部品がResourceだ。Resourceを利用する…

Cats Effectの*>と>>の違いは何?Scaladocはあるの?調べてみました!

tl;dr どちらも「左を実行してから右を実行」であることに変わりない *>は再帰セーフではない 値渡し(IO[B])していることに起因する >>は再帰セーフ 名前渡し(=> IO[B])していることに起因する 特に理由がなければ>>を使おう Scaladoc しっかりScaladocに説…

Feral: Cats EffectとScala.jsを使って高性能なAWS Lambda Functionを迅速に作ろう

現代のクラウドネイティブな開発においてはいわゆるFaaS(Function as a Service)が欠かせない存在となりつつある。AWSではAWS Lambdaとして、Google CloudではCloud Functionsとして提供されるこのサービスは、小さなコード片をマシンのデプロイを行うことな…

Scala.jsで環境変数を呼び出したいときはsys.envではなくjs.Dynamicを利用する

Scala.jsをNode環境で動作させるときに環境変数を取得したかったけどうまく動かずにハマったのでメモ。 tl;dr val env = js.Dynamic.global.process.env.asInstanceOf[js.Dictionary[String]].toMap Scala.jsと環境変数 通常Scalaで環境変数にアクセスするに…

ブロッキングってそもそも何だよ

さきほど別のブログ記事を書いていて(それはまたそのうち発射するけど)、その中でブロッキング処理とか同期的に扱う、という言葉を使った。 このときの自分の理解がこれ: ブロッキング 呼ぶと待たされる ノンブロッキング 呼んでも待たされない、すぐ返る そ…

ScalaでWebアプリを爆速開発するための技術スタック 2024

去年はこれです。ちらほらスターがもらえていたりするので、今年も更新するかという気になった。 blog.3qe.us 以下の項目について技術スタックを考えていく。太字は今年になって追加したもの。 言語 エディタ ビルドツール スクリプティング ロギング テスト…

勉強会タダ飯人間問題を暗号通貨とNFTでなんとかしたい

ジャストアイデアなのでできるかどうかとかは全然考えていない。思い付いたのでメモという感じ。NFTで金儲けみたいな話では一切ないです。そこ勘違いしないよう。 前提 勉強会でタダ飯を喰らう人間がいて迷惑している、という話がITエンジニアならよく知る話…

ゼロから考えないで既知の思想や他人、潮流に従ったほうがよい

常識は疑うほうが良い、みたいな妙な思考が頭の中にあって、何かを考えるときに無駄に根本的な所から考えてしまう。 例: 上の階がやかましいようだ 考える: そもそも夜間に振動を発生させるという行為に対する考え方は歴史的にどのように発展していったのか……

一定の範囲内からフォーカスが外れた場合にのみ発動するblurイベントを作る

blurイベントとev.currentTarget / ev.relatedTarget を活用することで、範囲で作用するblurイベントを作れる。 <div id="area"> <input type="text" /> <input type="text" /> </div> const area = document.querySelector('#area')!; area.addEventListener('blur', (ev) => { if (!ev.currentTarget.contains(ev.relatedTa…

ScalaでWASMランタイムを実装してHello Worldを動かした感想

元同僚の id:tanishiking24 くんがScalaMatsuri 2024でWASMの発表をしたのだが、それもあってWASMへの興味が湧いていた自分もちょっとWASMで遊んでみようと思った。 そこで、ゴリラ氏が書いたWASMの記事を読んでScalaでWASMバイナリをパースして簡単なWASIが…

じゃあ何すか、COBOL以外では4.8 - 4.7 - 0.1できないってことっすか / ScalaとSpireで安心安全な計算ライフを実現しよう

先日こういうツイートが流れてきた。 Q:なぜ金融系では未だにCOBOLが使われるんですか?A:お手元にExcelがありましたら任意のセルに「=4.8-4.7-0.1」って入れてみてください。— 遊撃部長F/S&RWAs (@fstora) 2024年6月6日 Q:なぜ金融系では未だにCOBOLが使わ…

Bashで$(cat foo.txt)していませんか?$(< foo.txt)しよう

以下の文書はBashを使う前提の話。 Bashにはコマンド置換(Command substitution)というのがある。$(another-command)のように、$()でコマンドを括る記法だ。これを利用すると、括弧で括られたコマンドが実行され、その標準出力が文字列として取り出され、$()…

難しい概念は、それを難しいと理解できるようになること自体が難しいから難しい

仕事でとある機能を設計して実装していた。ある非同期な処理の状況を画面に表示するというだけのタスクだ。ちょっと様子を見に行って、そのステータスを表示すればいいだろう。そう高を括って設計を始める。 のだけれど、一向に進まない。頑張ってちょっとず…

Emacsがキーボードだけ突然ハングするようになったらlibX11を更新すると良い

掲題の通り。 最近Emacsとか諸々をアプデしていたら、特定のタイミング(LSPがシンボル定義を探している間とか)でキー操作をすると、何らかの秘孔を突いてしまい、そこから一切キーボード操作を受け付けなくなるという問題が起こるようになり途方に暮れていた…

すべてのコードやライブラリ自体が技術的負債である / 高利率な技術と低利率な技術

技術的負債という言葉がある。もともとは、「楽するために導入したが、メンテにコストがかかるようになってしまった技術や構成」くらいの意味合いで使われているように思う。しかし、そもそも全部が負債ではないか、というのがこのメモの趣旨である。 負債 …

mackerel-sql-metric-collectorをCloud SQLと組み合わせてCloud Buildから呼び出し、Mackerelにクエリ結果を送信する

ちょっとしたSQLクエリの結果をMackerelのサービスメトリックに投稿したいということが仕事であった。 Google Cloudではちょっとした処理にはCloud Functionsを利用するか、Cloud Runを利用するのが定石なのだけれど、今回は本当に1つSQLを発射したら終わる…

Scala 3ではGeneral Type ProjectionのかわりにMatch Typesを使いましょう / Type Lambdasも使える

Scala 2ではこういう表現がたまにあった: trait Entity { type Key } type KeyOfEntity[E

Tagged Type(Branded Type)を使って飛行機の不時着や人工衛星紛失を防ごう / Scala 3ではTagged Typeを簡単に作れる

Tagged Type というテクニックがある(TypeScript界隈などではBranded Typeと呼ばれているようだ)。実行時の型としては同じだが、型システム上はこれを区別して別物として扱い、混同できなくする仕組みを作るためのものだ。 AIくん!サムネイラスト作って!…

Scala 3でEnumの逆引きをするには事前にマッピングを用意してやるといい

最近WASMに興味がでてきて、ゴールデンウィークにWASMランタイムをScala 3で実装している。もう結構な命令を実行できるようになって、バイナリをパースして足し算を実行するくらいならできるようになった。 WASMは機械語なので、オペコードと引数が命令とし…

GitHub ActionsからCodeBuildを呼び出せるようになったのでx86_64とaarch64とでクロスビルドしてみた

先日、GitHub Actionsからマネージドランナー扱いでAWS CodeBuildを呼び出せるようになった。 aws.amazon.com CodeBuildからはLambda環境を呼び出すこともできるので、簡単な処理ならLambdaを使い、ビルドなどの大掛かりでファイルシステムを触るような処理…

sed awk make 互換性 つらい うんざりザリガニ

仕事でsedのコードをパパッと書いて使ったら、コードレビューで動かんと言われてしまった。そういえば、同僚はMacで、おれはLinuxだったな。 まぁsedならよくある話なので、しょうがないと思ってawkで同じことをした。awkは比較的もうちょっと互換性がある気…

Mise(a.k.a. rtx)でローカルにインストールされたnodeを使うには.mise.tomlに絶対パスを書くとよい

自分は処理系管理にmiseを使っている。 mise.jdx.dev miseはASDFの精神的後継?みたいなツールで、シェルスクリプトではなくRustで書かれていたり、シンボリックリンクを回避してPATHを変更するなどのテクニックによって高速に動作するのが売りだ。 今回、ち…

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