Lambdaカクテル

京都在住Webエンジニアの日記です

scala

Scala3のUnion Types / Intersection Typesを試してみた

Scala3チャレンジをする記事の二本目。 前回はこちら。 blog.3qe.us ソースコードは以下に置いてある。 github.com github.com Union Types Eitherとの違い Discriminated Union Typesもどき Intersection Types まとめ MathJax v3以降ではbussproofs.styが…

Scala3のOptional Bracesを試してみた

ちびちびScala3に生えた新機能の実際に使ってみるチャレンジをやっている。いつの日かチームに導入できたら嬉しいね、とか、自分で使いこなせるようになると嬉しいね、というモチベーションである。 今日はOptional Bracesについて勉強した。ソースコードは…

for式でタプルのbindingが動かないと思っていたら10年モノのバグ(SI-5589)だった

こういうバグを踏んだ。このコードはScala 2.13でコンパイルしない。この例ではCats Effect 3のIOモナドを使っているけれど、どのモナドでも発生する。 def fa = IO.pure("left") def fb = IO.pure("right") for { (a, b) <- fa product fb // ここでIO[(Str…

ScalaのCatsにおけるTuple上でのmapやproductの振舞いが面白いので紹介する

ScalaでプログラミングをしているとTuple2にお世話になることが多い。例えばSeq[(K, V)]からMap[K, V]を得ることができるし、何かと応用範囲が広い。catsでも、Tuple2をうまく操作するための数々のインスタンスが用意されている。 そんな中、Tuple2のインス…

Seq[(K, V)]について、キーが同じである限り結合し続ける処理

こういうメソッドを定義したい。 Seq[(String, FiniteDuration)]があるとき、同一のStringが連続した場合に限ってFiniteDurationを足し合わせて、最終的にSeq[(String, FiniteDuration)]を返すような処理を書きたいんだけど、どうしたもんか— @windymelt@mst…

図で眺める Scalaの変位指定アノテーション

今日チームでScalaのこういう型制約ってどう書くんだっけ、といった話をしていて、Scalaには色々な型制約の表現の方法があることだなあ、と考えていた。そして、全て覚えるのは大変だなと思った。自分は特に変位指定アノテーションを覚えるのが大変だった。…

木構造における属性の伝播の表現 -- CatsのMonoidと再帰処理によって

プログラミングをして暮らしていると、だいたい木構造と向き合うことになる。その頻度はリスト程ではないものの十分に高い。 木構造操作の一類型として、木の根から順に辿っていき、一定の操作を加えていくというものがある。個々の要素だけ見れば良いことも…

http4sのEmberClientでタイムアウトを指定する

自分が書いている趣味プロダクトに、HTTPクライアントとして外部と通信するコードがあった。タイムアウトを指定しつつ通信させたかったがあまり資料が無かったのでメモしておく。 http4sとは タイムアウトを設定する withTimeout withIdleTimeInPool .withId…

Cats EffectのHotswapの使い方について調べた / 無限に出てくるトイレットペーパーを実装する

Cats Effectの勉強をしてたらHotswapというコンポーネントがあって便利そうだったので紹介します。 Hotswap Resourceを単体で使う欠点 そもそもResourceとは Resourceにできないこと Hotswap登場 応用: 途切れないトイレットペーパー ToiletPaperクラス toil…

Cats Effect 3でセマフォを使う方法 + よくある落とし穴 (標語付き)

Cats Effect 3のセマフォの使い方の例があまりないなと思ったので自分で書いておいた。標語もあるよ。 そもそもセマフォって何よ 前提知識 Cats Effect 3によるセマフォ 落とし穴 標語 (大きな声で読み上げよう) 解説 Cats Effectという、Scalaで非同期処理…

Scala 2.12と2.13とで、ListMapのキーまわりの挙動が違っているので注意しましょう / ライブラリ調査の心得

アプリケーションのコレクションまわりの実装について調査していたところ、Scala 2.12から2.13にかけての更新がscala.collection.immutable.ListMapの挙動を変化させており、実は元々2.13で見せていた振舞いは仕様外のものだったことが判明したのでメモ。 こ…

Scalaをスクリプト言語にしよう! Ammonite文法最速マスター

Ammonite文法最速マスター この記事は、Scalaのスクリプティング環境でありREPLでもあるAmmoniteの基礎的な利用方法をマスターし、ちょっと凝ったシェルスクリプトをAmmoniteスクリプトに書き換えられる程度のAmmonite力を手に入れるためのものです。 Ammoni…

Perlのqw()みたいなやつがScalaにも欲しいので作った

追記2: ライブラリ化した。Mavenにpublishする手続きをちびちびやっている。 github.com 追記: 実装おかしかったのでちょっと修正した Perlにはqw()という文字列のリストを構築するための便利な構文があって、以下の表現は等価だ: ("foo", "bar", "buzz", "q…

Haskellのguard/<$のコンボはCatsではasを使う

覚えておきたいのでメモ。 x <$ guard (y == z) こういう式をCatsで表現したいとき、Catsには<$も$>も、そのままの演算子では存在しない。そのかわり、Catsにはasという名前で同等のメソッドがある。 typelevel.org F[A] => B => F[B] as つまりこういう感じ…

おい少年、g(x)(f(x))になるパターンはScalaのCatsでg <*> fにできるぜ

tl;dr g(x)(f(x)) === g <*> f 共通の引数を持つ1引数関数たちはReaderとして合成可能であり、ReaderがApplicativeのインスタンスであることを利用している 本編 おい少年と呼び掛けてみたものの、関数型女子高生がいるかもしれないよね。それはさておき、 …

Cats EffectのforeverMのMはモナドのM

Cats Effectには、foreverMという >> を無限に繰り返すことと等価なメソッドがある: import scala.concurrent.duration._ import scala.language.postfixOps val wait = 100 milliseconds def indicator: IO[Unit] = IO.sleep(wait) >> (IO.print("\r|") >> …

CirceでShapelessのHListとJSONとを相互変換するにはcirce.shapesを使うとよい

Circeというライブラリがある。ScalaでJSONまわりの変換とかをやってくれるライブラリだ。 circe.github.io dev.classmethod.jp 他方、Shapelessというライブラリがある。ScalaでHeterogeneous List、つまりリストなんだけど異なるデータ型を含むリストを扱…

Cats Effect 3のDeferredでGoroutine / channelっぽいことをする

GolangにはGoroutineという良いやつがある。非同期処理をいい感じにやってくれる賢い軽量スレッドだよ。 go-tour-jp.appspot.com そして、Goroutine同士はchannelという概念を通じて会話することができる。 go-tour-jp.appspot.com 他方、Scalaの非同期処理…

Cats Effectでダウンロードインジケータを表示する

Scalaの非同期処理まわりのハンドリングをやりやすくするライブラリ、Cats Effectの教科書を読んでいる。 essentialeffects.dev 英語は平易で分かりやすいので、諸君もぜひ読んでほしい。 そんな中、Cats Effectの機能の一つであるResourceの面白い応用を思…

K-means法でドット絵を作る記事が面白かったのでScala.jsで真似てみた

こういう記事を見た。 zenn.dev これは非常に面白かった。特に、寿司の画像が面白かった。そこで、自分も同じように寿司の画像をドット絵にしてみたいと思い、真似することにした。 ただ真似するだけではつまらないので、Scalaで関数型っぽくスマートに実装…

Recursion SchemeについてScalaのDrosteで勉強する(むずかしい理論はガン無視する)

前回、ドドスコ問題を解いた。 blog.3qe.us 記事ではRecursion Scheme自体の話題や、各構成要素の子細には立ち入らなかったため、Recursion Schemeを理解するためには不十分だった。そこでこの記事では、再帰的な構造、FixとPattern Functorとの関係、Recurs…

Recursion Schemeによるドドスコ問題の恐るべき解法

さる8月1日、計算機科学の根幹を揺るがすドドスコ問題が出題され、エンジニアたちは震撼した(意味: 面白問題が出たので、なるべくヘンテコな解法を使って己の技巧を誇示するためにエンジニアたちは競ってコードを書きはじめた)。 【問題】配列{"ドド","ス…

EmacsによるScala開発 2022年版 (補完編)

最近ちまちまEmacsでScalaを書けるようにしているのですが、そのメモ的な記事です。特に、補完の話に注目して書きます。 補完 じゃあどうすればいいの 相性の悪いプラグイン 参考elisp 01_company.el 02_lsp.el 03_scala.el 補完 補完を行うためには、まずは…

Shapelessの勉強(その4)

今日は、これまでに学習してきた Genericを拡張した LabelledGenericについて学習していく。これによって、型レベルでフィールド名や型名を扱う事ができるようになり、Shapeless が扱える処理の範囲がさらに広がる。 前回はこちら。 blog.3qe.us Literal typ…

型付きのタスク同士の依存関係を解決するソルバは書けるのか その1

こういう話題: 今日 @yigarashi_9 と会話してて、「相互に依存し合ったタスクの集合からグワッとDAGを生成してトポロジカルソートして一つずつ解決していくみたいなパターンあるよね」みたいな話をしたけど、なんか名前あったっけみたいなモヤモヤが、ずっと…

ScalaTestでテストをIgnoreする方法いろいろ

開発していると、「テストが落ちるけど一時的にマージしたいからテストを通したい」ということがたまにある。そういうときにScalaTestではどうするのかについて調べてみた。 テストスイートごとignoreする 個々のテストをignoreする AnyFlatSpecを使っている…

(追記あり)CatsでReaderになるfunctionをいい感じに合成したいけど微妙

tl;dr (f, g) mapN (_ compose _) しましょう f -> g mapN (_ <<< _)って書くとちょっとかっこいい つづき 最近ずっとCatsの記事を書いているな…… 先日、(->) r がApplicativeになるという話をした。 blog.3qe.us んで、この(->) rが2つあるときに、これらを…

(追記あり)ScalaのMapをmapしてkeyが衝突するのを回避する方法

MathJax = { tex: {inlineMath: [['$', '$'], ['\\(', '\\)']]} }; ScalaにはMapというデータ構造があり、辞書を表現している。 val m = Map("windy" -> "melt", "fizz" -> "buzz") m("windy") // => "melt" そして、Mapにはmapメソッドが生えていて、KeyとV…

(追記あり)List[Monoid]同士を垂直結合させるためにMonoidを作る必要はなかった・・・

モノイドからなるリストのリストを垂直に結合したい。 tl;dr 「ZipListってのがあるよ」 順にやってみる Parallel登場 追記 まずは下準備: import cats._ import cats.implicits._ // こいつらをぜんぶくっつけたい val xs = (1 to 9).toList // xs: List[In…

(Scala) MetalsのWorksheet気持ち良すぎだろ!

みんなScala書いてる?ScalaはJVM言語なのでコンパイルが当然必要なのと、sbtを起動するのがちょっと面倒で試行錯誤が大変なんだよね。 Scastieっていう便利なオンラインREPLもあるんだけど、もちろんちょっと時間がかかるし、IDEじゃないから補完とか効かな…

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