『エッセンシャル思考』には目標や目的が完全に明確か、という話が出てくる。目標・目的は明確ですか?と問い掛けると、大抵の人は「かなり明確です」と言う。しかし「完全に明確です」と言える人は少ない。完全に明確であることが圧倒的な強みになり推進力になるので、完全に明確になるようにじっくり考えなければならない、明確でなければ判断不能評価不能になり社内政治に陥ったり思いついた順にやって破滅する、といったことが書いてある。
さてこれを俺に当てはめてみると、【会社で何をやるのか】【チームで自分は何をやるのか】について、実はあまり明確に考えていないことが分かった。少なくとも俺はプログラミングの雑用以上の理由で働いているはずだ。現実には方向性を見失った俺は雑用しまくって疲弊みたいになりがちなのだが。アルバイトと俺との違いは何なのか。俺は何に対して責任を持ち、何に対して賃金を受け取るのか。青臭くて正面から向き合うことを避けていたのかもしれないが、方向性を研ぎ澄まして一点に力を集中するためにはそれを知っていなければならない。
一時間ほど考えて得られた答えはこうなる。俺は問題解決に対して金を貰っている。それはエンジニアリングと呼ばれる。しかし日常にチームで働く上での開発、タスク処理などを問題解決とどう結び付け、位置づけるのか。つまりよりミクロで具体的な観点に立ってみるとどうなのか。それは、問題解決によってチームで成果を生み出す(=プロダクトが金を産めるようにする)と考えることでうまく説明できそうだ。チームは金を稼ぎたい。稼ぐには問題解決が必要だ。そして大抵の場合問題は大きいので、問題の分割とスケジューリングといった実務的な能力や、問題をチームで解くためのチームワーク、そして問題を解決するための道具となる技術的知識を身につけることが、俺に求められることであり、俺が今追い求めなければならない事だと思う。
したがって:
- エンジニアとして問題解決を行え。
- 問題解決のために、タスク制御やチームワーク、技術的知見の活用を行え。
- チームに成果をもたらす問題解決を行え。
全てをこれ中心に回していけば良いことになる。
とまあ考えてみたがこれでも自信は中の上くらいで、また別の考えが生まれるかもしれない。しかし明確さにおいてはダントツでわかりやすいはずだ。あとはこれを定量的にブレイクダウンすればそのまま測定可能になる。目的を明確にしたことによって悩むことは格段に減るだろう。少なくとも、だらだらとコードを書いたり、その日に何をしたのかよく分からない一日になったりといったことは避けられるようになるはずだ。
- 作者: グレッグマキューン,高橋璃子
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