Lambdaカクテル

京都在住Webエンジニアの日記です

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最近読んだ本

最近結構本を読んだ。読んだのはいいけれど読んだ事を忘れてしまいそうなのでメモしておくことにした。いずれも図書館から借りたもの。

『Jenkins 実践入門』

Jenkins関連の書籍で図書館経由で入手できたものはこれだけだった。工学部図書館からも検索したがこれしか出て来なかった。うちの図書館は情報系の本に弱いのかもしれない。

内容はいたって普通なJenkinsの本といった感じ。導入から実際にビルドを走らせるまでのハウツーといった感じで読んだ。VCSとしてSVNが登場するのが僕には却って新鮮だった。ある程度使い方を知っている僕としてはあまり目新しい部分は無かった。チケットシステムとの連携の部分がちょっと参考になったくらい。まさに入門という立場に即した本なり。

また、例示としてJava+Antで環境構築するという話なのでScalaユーザとしてはおもしろくない :P。sbt使いたい。

Jenkins実践入門 ?ビルド・テスト・デプロイを自動化する技術 (WEB+DB PRESS plus)

Jenkins実践入門 ?ビルド・テスト・デプロイを自動化する技術 (WEB+DB PRESS plus)

PGP 暗号メールと電子署名

古い本。オライリー本。和訳書。これもまた図書館で入手できる唯一のPGP書籍である。1996年に発行されているからPGPのコマンド周りの解説はてんで当てにならない。PGPにのみ説明を絞るのではなく、暗号についての一般的な知識も説明しているのでここは参考になった。

PGPのコマンド説明は読まなくてもいいが、技術的パートだけではなくPGPが公開されるまでのいきさつ、アメリカの暗号政策、NSAからの妨害、クリッパーチップをめぐる議会との攻防、仲間との衝突、特許問題などの政治的ストーリーの方にもページが割かれているので、こちらを読んで当時の空気を味わうといった使い方ができる。

巻末にPGPコマンド早見表が付属しているが、例によって当てにならない。

PGP―暗号メールと電子署名

PGP―暗号メールと電子署名

『現代文の書き方』

そこそこ古い。昭和40年第一刷。いわゆる日本語技術書。『日本語の作文技術』がおしなべて教条的であるのに対して、この本は比較的実践的だ。例えば、文章の主張は3つの分節に分けろという主張などがそうだ。

この本は技術書というよりは作文にまつわるエッセイを「日本語の作文技術」とうテーマでやわめに体系化した本、といった方が適当だと思う。読み物として面白い。

『アメリカ式論文の書き方』

ハードカバー。まだ読み切っていない。

本のタイトルに「アメリカ式」と書いてあると妙な信憑性を感じてしまうのは僕の心にも舶来品信仰が残っているということなのか。という話はさておき、本の内容は非常に具体的かつ実践的であり、文体は簡潔である。もはやマニュアルにハードカバーが付いたように感じられる程度には無駄のない本。

この本には「あなた」のみが登場し、「わたし」は登場しない。徹底的に指示を出しまくる本であるため、読み物としては退屈に感じる。経験談などは存在しない。この本は頭脳明晰で冷徹な秘書のような雰囲気をたたえている。

余談ではあるが、図書館でこの書籍のメモをとっていた時、隣の席の傲岸不遜な変態野郎が、たてつづけに、けたたましい音量で放屁を重ねたので(しかも臭かった)、僕はそこで本を読むのをやめて別の部屋に移動した。嫌な思い出ができてしまった。本は思い出と共にある。あなたにも思い出の詰まった本の一冊や二冊あるだろう。そのうちの一冊が、不幸にもスカトールの刺激臭にまみれた思い出を孕んでしまった時たるや。

内容について掘り下げる。この本の読者の想定は、論文の提出を求められた学生である。その学生がまず何を準備するべきなのか、どう行動すべきか、どう書くべきかを、論文の提出までの時系列にしたがって詳細に示している。その行動の指示は「書き方」のみに留まらず、図書館の使い方から情報整理の方法等、論文執筆に必要な事項を網羅している。

僕がこの本を手に取った理由はいくつかある。まず、この本が文章術という技巧的な問題にではなく、他者に向けて情報をまとめて書くこと一般に焦点を合わせて書かれているから。この点は、僕が目指している、情報をまとめてレベルの高い記事を書くという目的を達成するために参考になるだろうと思った。第二の理由は、僕が卒論の執筆を控えているから。当事者として論文の書き方をさっぱり知らないのは問題だろうと感じたので、素直にこの本に手が伸びた。

ところで学生は論文の書き方を習わないのだろうか。それはもう知ってるのが常識だよ、というスタンスなのか、それとも自分で調べてね、というスタンスなのか、僕には検討がつかない。

アメリカ式論文の書き方

アメリカ式論文の書き方

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