こういう記事を見た。たしかに半角スペース入れたい気持ち、分かる。
『日本語の作文技術 (朝日文庫)』という本があって、その中に似たような話が書いてあるのを思い出したので手元でめくってみた。
結論として、わかち書きを目的とするテンは一切うたないことだ。その結果どうしてもカナばかり続いて読みにくいところができてしまったらどうするか。まず漢字、次いで傍点やカタカナを考えてみるが、それでもダメな場合は、ほんとうにわかち書きをすればよい。たとえば「あけまして おめでとうございます」のように。このとき一字ぶんあけるのでは広すぎるので、半分の「半字アキ」(二分アキ)にして「あけまして おめでとうございます」とすることも多い。これは幼児用のカナばかりの本によくみられる。しかし実際には、そこまでしなければならぬ例は案外すくない。(p.133 「漢字とカナの心理」)
この本では、分かち書きをしなければならないような状況に陥らないことが大事だが、やむを得ない場合にはいいんじゃない?というスタンスみたいだ。ちなみにこの本は「文章ってこういうときってどうするんだっけ?」というときに役に立つ日本語文章のバイブル的な本で、文章アウトプットの激しい人にはぜひ読んでもらいたい。
ちなみに僕は分かち書きをしたい状況になったら文章を修正することにしている。どうしてもというときにのみ半角で入れる。漢字とひらがなのリズムで自動調整されるのが一番良い。ところで、海外には分かち書きもしなければ異種の文字でリズムを形成するわけでもない表音文字を使う言語があるけれど、こうした言語では似た問題は起きないのだろうか。ちなみにチベット文字には文書の始まりを示す記号༄があるようだ。༄༄༄
- 作者: 本多勝一
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 1982/01/14
- メディア: 文庫
- 購入: 87人 クリック: 580回
- この商品を含むブログ (478件) を見る