今年のYAPCはちゃんとPerlの話をしてて良い,みたいな話があってめっちゃ笑ってしまった.普段どうなってんだ・・・
はい,はてなという会社でWebアプリケーションエンジニアとしてPerlメインで仕事をしているめるくんです.普段は会社に近い京都に住んでるけどYAPCに合わせて東京オフィスに出張し,そのままYAPCに参加したよ.会社は表参道にあるのでそこから前夜祭会場に移動したのだがちょうど帰宅ラッシュに飲み込まれてしまい,二度と東京の電車になんか乗らねえ・・・と思った.でも前夜祭で面白いLTを聴きながらビールを飲んでいると不思議と元気になってきて,YAPC本番の朝はめちゃくちゃ元気になっていた.これから祭が始まるんだ・・・!という興奮がなによりのカンフル剤なのだった.
というわけでYAPC::Tokyo 2019の独断による参加レポート,というか感想はじまるよ〜
個々のトークの感想は他の誰かが書いてくれるだろうから,俺は俺なりの感想を好きに書いてみることにする.
また聴きながらとった簡易なメモもある.
エンジニア成長物語
今年のYAPCのテーマは「報恩謝徳」.そのためか共通の技術的話題をまじえたトークを通じてエンジニア自身の成長の物語とコミュニティの成長の物語,そしてチームの成長の物語が織り成す世界観が会場中に広がってゆき,いちだんとperlmongerの結束が固くなり初心者は勇気を授かる,そんな印象のあるYAPCだった.
今回のYAPC::Tokyoは「恩に感謝し報いる」ことを意味する,「報恩謝徳」をテーマに掲げて開催します. Perlをはじめ様々な技術を使って,捗ったこと,世の中に影響を与えられたこと,今に繋がっていること,そして,これからどんなことをしていきたいのか, そんな話をしましょう!ぜひ,皆さま楽しみに来てください!
個人的にも成長を軸にしたトークが良かったと思っていて,id:Songmuさんの『多くのCPAN Authorに育てられ,息をするようにCPANモジュールを書けるようになり,そして分かったこと』というトークは多くの勇気と希望を参加者に届けたのではないかと思っている.
ソフトウェア開発の世界で「やっていく」のは大変で,見上げればきりがないレッドオーシャンだ.様々なアプローチ,様々な技術が生まれては廃れていくし,どの航路を取るかは自分で選ばなければならない.学校とは違って,護送船団のように安心して同じことを学んで同じ運命に並ぶということは無くて,変化の激しい世界で生き残るために多岐にわたる技術セットを自ら身につけて遊撃するような自主性が求められがちな業界だと思う. なおかつそこは流氷地帯で,様々な困難に阻まれながらも自尊心とモチベーションを維持しながら前に進んでいくだけの推進力が求められる. したがって,エンジニアがソフトウェア開発という大航海を生き生きと続けていくには,開発に必要な技術的知見ともう一つ,推進力を生むための精神的な強さが必要になる.
だがしかしその物語が語られることは少ない.何をやったかという発表は世にあふれていても,成長の物語を発表として聴く機会はなかなか得られないのではないだろうか. ずっとコードを書いてきてチーム開発やプロダクトに関する経験を積んだベテランでもない限り,日常に忙殺されたり孤独に戦う不安に打ちのめされたりして推進力を失いやすい.ただでさえ移ろいやすい技術の潮流の中を,小さな船で突っ切っていくのは大変だ.明確にどこを目指せば良いかを知るなんて,未来を予知するようなものだ.だから俺はずっと不安だった.やらなければ身につかない.しかしそれが自分をどこに導くのかはわからない.今回のトークは,そういった感情を追いやって,冒険に出よ!という航海記のようなものだった.
Perlという言語
俺はperlを触るようになって四年ほどになるけれど,プログラミングというかソフトウェア開発に関してはまだまだヒヨッコだと言わざるを得ない.そんな中頼りになるのはperlという言語のハッカー性と,perlコミュニティが擁する圧倒的な実績と知見だ.perlはもう古いよなんて何度も言われてきたが,古いからこそ集合知とコミュニティに根付いた強い文化があって,実際にそれが人を惹きつけている.それはやすやすと他の言語コミュニティには真似出来ないだろうと思う.
今回二度目のYAPCに参加して「お前は一人じゃないんだぞ!」という抱擁力を見せ付けられた.はてなに入るまでずっと一人だったから嬉しかった.一人でTwitterをやって,一人でScalaをやったり,一人でGithubを触って,本当にエンジニアって楽しいのかな,エンジニアになれるのかな,なんて思っていたところではてなサマーインターンに出会って,そのまま入社してしまった.エンジニア文化圏が全くない世界で生きてきたから,その文化圏に慣れていくのには時間がかかったように思う.またいつか推進力を失って不安になったら,このYAPCを思い出そう.perlに惹かれた人達が思い思いの世界を見せてくれるのだから.
YAPCを支える
次のYAPCは京都や!!!ということを聞いてさすがに胸が高揚します.オリンピックより嬉しい.せっかく近場で行われるのだから,スタッフとしてコミュニティに貢献できたらいいなと思っている.勉強会も何も開いたことがないド素人だけど,少しずつ周りの人から知恵を借りて,コミュニティを支えていきたいなと思っている.
雑談
- アパホテル使ったんだけどやたら寝心地が良すぎて「アパホテル ベッド」とかでググってた.
- 前夜祭に行こうと思ったら電車の帰宅ラッシュに巻き込まれて東京こわいな〜となった
- 旅費と宿泊費を出してくれるはてな最高〜〜