Lambdaカクテル

京都在住Webエンジニアの日記です

"大人"になんてならなくてよかった

卒業してから今の会社に就職して,人生のゴールが一度達成されてしまったけれど,その後のことなんか考えてなかったし,大学では良い(大)企業に入ることが至上命題にされていて,やれTOEICだの簿記だのを受けさせられて,それが単位要件ときたもんだから,就職してからのキャリアパスなんて教えてもらえない。

大企業では企業の中のパスを考えていればいいけれど,IT界隈はそういうわけではないし,ことWeb系は転職くらい普通にするものだという世界観でみんな暮らしているから,そのミスマッチで人生にぽかんと空白ができそうになった。エンジニアコミュニティみたいなのに所属していたら可愛がられたろうし,先輩からどういうキャリアを描くかなんて聞けたと思うけれど,ド田舎の大学だったのでプログラミングできる人間のほうが貴重だったし,エンジニアコミュニティなんて知らなかった。だからゴールに到着してしまって,みんなどこかに歩いていくのだけれど,自分だけ誰も迎えに来ないし案内係もいない,みたいな感じになっている。

どう働いていいかわからなくて,生気がないので悩んでいた。Web系の潮流みたいなのにも疎くて,今の状態にまで追い付くのにかなり時間がかかってしまい,みんながやっているところまで辿りつけない。

神保町のカレーの名店エチオピアにて、エビカレー大盛り。めちゃくちゃでかいのでみんな気をつけて!

そして先日のBuildersconがあった。会場で面白い技術を発表したり変な電子工作を動かしたりしている人達を見て,若いな,学生みたいだなと思った。自分よりもはるかに元気があって,生き生きしてる。 こういう人になりたいなと思った。「すごいエンジニアだ」って言われたいし,実際そうなりたい。実力をどんどんつけたい。

でも自分はむしろ学生をやめて早く大人になりたいと思ってた。少なくとも大学を卒業するまではそう思っていた。大学にいるのがちゃらんぽらんとした,いわゆるウェイな感じの人たちばかりだったこともあって,どうにも「学生らしさ」という言葉が口になじまない。小中高にかけて日陰の人間だったからちょっとひねくれた子供だったし,周りの子供が喋る言葉ではなくて,本に書かれているような,インキ臭い,標本のような言葉で喋った。先生の言うことが正しかった。大人に従順だった。 礼儀や知識,常識や社会経済を身に付けて,立派な大人になって見返すのだと息巻いていた。 まとめサイトに触れると,"客観的"で"正論"の立場から他人を裁いた。いやな生徒だったと思う。

京都で迎えた四度目の夏が終わる。

でも,そもそも別に大人になんかならなくていいんだ。という考えがぽろっと出てきて,楽になった。 みんな学生の延長線で生きているのだ。大きな子供,というか,子供は(大人の庇護があれど)小さい大人なのだ。 「オトナ」という社会的洗礼を受けて全く別の存在に生まれかわるのではなく,人はその人のままなのだ。 だから自分も昔のままゲームに時間を費したり,変な電子工作をして自慢したり,絵を描いてみたり,気を使わずにおしゃべりしたり,そういうんでいいんだな。 なにやら社会人は正しいことを,模範的なことをしなければならない,と考えていたから,規範に入ることしか考えられなかったけど,別に自分は何者にもならなくていいし,既に自分は自分という何者なのだ。

じゃあまたあそぼうね。