Lambdaカクテル

京都在住Webエンジニアの日記です

Invite link for Scalaわいわいランド

時間を止められるようになった

頭がおかしくなったわけでも,邪気眼に目覚めたわけでもありません.時間と精神についての話です.


時間がジェットコースターのように感じることがないだろうか.時間軸の上を自分が突き動かされていて,止まることができず,いつかやってくる大変な状況に刻一刻と進んでいる,このままでは大変だ,というものだ.

このような状況では,安心することはおろか,眠ることも難しくなるだろう.やらなければならないことが山のように高く見え,気分は深く沈んでしまい,実際にやるべき事を片付ける気力さえ湧かなくなってしまい,事態をどんどん悪化させてしまう.

考え方を変えるべきだと気付いたのは,フライトシムのゲームを無事終えてゆっくりシャワーを浴びていた時だ.達成感に溢れており,冷房に少し冷えた体がシャワーで温まるのが心地良く,完全にリラックスしていた.すると,なんだか時間が止まっているような感覚につつまれるのが分かった.人間は安心・もしくは集中しきったとき,時間が止まるのだ.そして逆に,意識して時間を止めることで安心や集中も生み出せるのではないかと考えたのだ.

時間軸のことを思い出そう.これまでは時間軸はジェットコースターのレールだった.誰かにどんどん動かされていて,止まることができない.世の中のニュースを意識しているときや,差し迫った予定があるときは特にこの認識パターンに陥る.こうなると精神は追い立てられて,後ろから襲われるような漠然とした恐怖が芽生えて,物事に集中できなくなり,成果もふるわなくなってしまい,さらに追い立てられる悪循環に陥ってしまう.

そこで時間軸に関する認識の態様を変える.自分の人生は田舎の小道だ.ちょっと立ち止まることなど造作もない.そこに座ってしまってもいい.「ほんとうに」止まることができない状況----例えば運転中やプレゼンテーションの最中,誰かとのMTG----を除けば,どっしりと腰を落ち着けて何かについてじっくり考えたり取り組んだり,計画を立てる時間はあるはずなのだ.そこでじっくり考えた結果得られる結論は,追い立てられた精神から生み出されるものよりも,はるかに精度や密度において勝っている.

こういった集中を奪うのが世の中のあらゆる出来事だ.世の中のニュースはとめどなく流れていき,僕らの心をわしづかみにし,動揺させるが,こういった話は自分とは別の時間軸で流れていると思ったら良い.世の中は世の中として進んでいくのだが,実際に動いているのは人間だ.その人数がとりわけ多いからたくさん流れているように見えるのであって,自分一人分にリサイズした世の中は,けっきょく自分と大して変わらない速度で動いている.だから焦ることはないのだ.

まとめると,まず自分を世界から切り離す.そして時間軸の認識を変えて,落ち着いて立ち止まって考える時間をもつ.このことを自分は「時間を止める」と呼ぶことにしている.

★記事をRTしてもらえると喜びます
Webアプリケーション開発関連の記事を投稿しています.読者になってみませんか?